【東北の『森林浴の森100選』】アクセスしやすい森13カ所をご紹介

東北地方には、素晴らしい自然に恵まれた森林浴スポットが多数存在します。今回は、東北の「森林浴の森100選」に選ばれた13の厳選スポットをご紹介します。

それぞれの名所で四季折々の景色や特色ある施設を楽しみながら、心身ともにリフレッシュできること間違いなしです。

青森県

①浅虫温泉森林公園（浅虫生活環境保全林）【青森市】

この少し変わった名称は、昔、この場所で湧き出る温泉が「麻を蒸す」ことに使われたことに由来しています。
「青森の奥座敷」とも称されるこの温泉街の裏手に広がるのが浅虫温泉森林公園です。
まるで絵画のような美しい森林エリアです。ここには様々な植物が生息しており、四季折々の景色が楽しめます。

近くには浅虫温泉もあり、森林浴の後には温泉でリフレッシュするのがおすすめ。また、遊歩道が整備されているので、家族連れや初心者でも楽しく散策できますよ。

②十二湖自然休養林（じゅうにこ）【西津軽郡深浦町】

十二湖自然休養林は、青森県西津軽郡深浦町にある美しい森林地帯で、白神山地の一部でもあります。十二湖と言っても、実は大小20以上の湖沼が点在し、それぞれが独特の魅力を持っています。

コースの最大の見どころは、コバルドブルーに輝く「青池」です。湖沼を巡りながらのんびりと森林浴やハイキングが楽しめます。また、野鳥の宝庫としても知られており、野鳥観察もお楽しみいただけます。

コース外には、崩壊や浸食によってできた雄大な景色を楽しめる「日本キャニオン」があり、周辺の人気観光スポットになっています。

四季折々の風景が楽しめる十二湖自然休養林は、家族や友人とのアウトドア活動にぴったりです。散策路が整備されているので、初心者から上級者まで楽しめます。白神山地の素晴らしい自然を体感しながら、リフレッシュしましょう。

岩手県

③安比高原ブナ林（あっぴこうげん）【八幡平市】

安比高原ブナ林は、岩手県八幡平市にある美しいブナの森です。広大な原生林の中には、四季折々の花々が咲き誇り、野鳥のさえずりが響き渡ります。散策路が整備されており、初心者から上級者まで楽しめるハイキングコースが用意されています。

また、冬季にはスキーやスノーボードを楽しむこともできるため、年間を通じて多くの観光客が訪れます。安比高原ブナ林で、大自然に触れ合いながらリフレッシュしましょう。

④十二神自然観察教育林（耗山国有林）【宮古市】

十二神自然観察教育林（耗山国有林）は、岩手県宮古市にある美しい国有林で、ブナを中心とした天然紅葉樹林が広がり、樹齢150～300年の樹木が多数生い茂っています。日本海の白神山地と太平洋沿岸型の原生林として対比の関係にあるとされており、自然豊かな景観が楽しめます。

教育林内には遊歩道が整備されており、案内板やトイレなどの設備が整っているため、気軽に自然散策が楽しめます。また、キャンプサイトもあり、長期滞在で森の中の生活を満喫することができます。ただし、キャンプ場利用者は事前に宮古市環境生活課に連絡が必要です。

「十二神千古の森」とも呼ばれる十二神自然観察教育林（耗山国有林）で、静かな森の中を散策しながら自然の美しさや命の息吹を感じてみましょう。

⑤奇跡の一本松（きせきのいっぽんまつ）【盛岡市】

かつて、高田松原と呼ばれる美しい松の森が広がっていた岩手県盛岡市に、奇跡の一本松が立っています。東日本大震災の津波によって高田松原は壊滅的な被害を受けましたが、唯一生き残ったこの一本松は、被災地のシンボルとなりました。

現在は、奇跡の一本松を中心に整備された公園があり、訪れる人々に復興の象徴として希望を与えています。一度訪れて、その立ち向かう姿勢と力強さを感じてみてはいかがでしょうか。

宮城県

⑥仙台自然休養林【仙台市】

仙台自然休養林は、杜の都と呼ばれる緑豊かな仙台市内にある5つの森林からなる教育休養林です。そのうち、丘陵地区には「水の森公園」「見晴らしの森（権現森地区）」「モミの山（鈎取山国有林）」「憩いの森（台原森林公園）」の4か所がありますが、海岸地区の「浜辺の森」1か所は2011年の東北震災でほぼ全滅しています。

この休養林は、森林浴の森100選にも選ばれており、四季折々の風景や植物を楽しめます。バリアフリー対応の施設が整備されているほか、喫茶店、レストラン、売店などが利用できます。ただし、権現森地区（見晴らしの森）・鈎取地区（モミの山）には駐車場がありません。

⑦宮城県 県民の森【宮城郡利府町】

宮城県県民の森は、森林浴の森100選に選ばれた自然公園で、家族での森林浴や自然の中での子どもの教育に最適な場所です。木製アスレチックや総延長約30㎞の遊歩道、あずまや、中央記念館、サツキ園などがあります。特にサツキ園は6月上旬から中旬が見ごろで、美しい花を楽しめます。

アスレチックでは子どもから大人まで楽しめるので、幅広い層でゆっくり森林浴に浸るのにおすすめです。また、樹木園（ケヤキ外）、桜、サツキ、ヒノキ、湿地植物や豊富な動物が注目ポイントとなっています。

宮城県県民の森の施設には、ビジターセンター、展望台、キャンプ場、ペット同伴可能エリア、駐車場、トイレ、バリアフリー対応施設、喫茶店、レストラン、売店があります。ビジターセンターは中央記念館が担っており、住所は宮城県宮城郡利府町神谷沢菅野沢４１ 県民の森中央記念館です。

秋田県

⑧八幡平（はちまんたい）【鹿角市】

八幡平は、秋田県鹿角市にある森林浴の森100選指定地域で、十和田八幡平国立公園内に位置しています。八幡平は、大沼、長沼、蒸ノ湯温泉、大谷地、後生掛自然研究路などが見どころポイントです。火山性高原に広がる湿原と沼の森を爽快なハイキングで楽しめます。

教育林内には遊歩道が整備されており、案内板やトイレなどの設備が整っているため、気軽に自然散策が楽しめます。また、キャンプ場もあり、長期滞在で森の中の生活を満喫することができます。ただし、キャンプ場利用者は事前に八幡平ビジターセンターに連絡が必要です。

八幡平で、静かな森の中を散策しながら自然の美しさや命の息吹を感じてみましょう。

⑨風の松原・能代海岸の松原（のしろかいがん）【能代市】

能代海岸の松原（風の松原）は、秋田県能代市にある日本最大の松原で、14㎞にわたって海岸沿いに続いています。この松原は、「森林浴の森100選」をはじめ、「日本三大松原」、「21世紀に残したい日本の自然100選」、「21世紀に引き継ぎたい日本の名松100選」、「21世紀に引き継ぎしたい日本の白砂青松100選」、「日本の音風景100選」、「かおり風景100選」にも選ばれています。江戸時代から昭和時代にかけて、飛砂の被害に備えた継続的な植林によって形成されたこの美しい松原は、観光名所としても人気があります。

遊歩道が整備されており、案内板やトイレなどの設備が整っているため、気軽に自然散策が楽しめます。また、ランニングコースやサイクリングコースも用意されており、さまざまな方法で風の松原を楽しむことができます。

はまなす展望台からは天気が良いと、遠くに白神山地の姿を眺めることができます。能代海岸の松原で、海岸沿いに広がる美しい松原を散策しながら、自然の美しさや風の音を感じてみましょう。

山形県

⑩羽黒山表参道の杉並木（はぐろさんおもてさんどう）【鶴岡市】

羽黒山表参道の杉並木は、山形県鶴岡市にある全長1.7キロメートル、2446段の表参道で、山岳信仰の対象として多くの参拝客を集める羽黒山へと続きます。樹齢350～500年の500本以上の杉並木が国の特別天然記念物に指定され、ミシュランガイド3つ星の景勝地としても有名です。

山頂には出羽神社の社殿や三神合祭殿があり、石段を登ることでその荘厳な雰囲気を楽しむことができます。また、車で羽黒山山頂付近まで行くことも可能です。周辺にはビジターセンターや駐車場、喫茶店、売店などの施設が整っています。

⑪高館山自然休養林（たかだてやま）【鶴岡市】

高館山自然休養林は、山形県鶴岡市にある標高274メートルの低山で、美しい落葉広葉樹林と多様な野鳥が生息しています。六つの散策道が整備されており、ハイキングやバードウォッチングのメッカとなっています。

山の麓にある上池と下池では、四季折々の景色を楽しむことができます。特に夏には上池で湖面一面にハスの花が咲き誇ります。また、下池湖畔には野鳥や昆虫の観察小屋「おうら愛鳥館」があります。周辺には、駐車場やビジターセンター、展望台などの施設が整っており、アクセスも容易です。

高館山自然休養林は、「大山公園」を散策の拠点として利用することがおすすめです。バリアフリー対応で、車で高館山展望台までアクセスが可能です。大山公園駐車場や大山上池駐車場など、駐車場も充実しています。

福島県

⑫阿武隈川源流の原生林（あぶくまがわげんりゅう）【西白河郡西郷村】

阿武隈川源流の原生林は、福島県西白河郡西郷村にある森林浴の森100選指定地域で、日光国立公園内に位置しています。遊歩道が整備されており、西の郷遊歩道と新甲子遊歩道があり、滝や奇岩が見どころです。周辺には新甲子温泉もあり、森林浴と温泉を一緒に楽しむには最適なスポットです。

遊歩道には案内板やトイレなどの設備が整っているため、気軽に自然散策が楽しめます。ただし、雄滝・雌滝への道のりは険しいので注意が必要です。阿武隈川源流の原生林で、静かな森の中を散策しながら自然の美しさや命の息吹を感じてみましょう。

⑬背炙り山（せあぶりやま）・会津東山自然休養林【会津若松市】

背炙り山は、標高870mの山で、日本で4番目に大きな湖である猪苗代湖と会津盆地の間に位置しています。山の麓にある東山温泉から石山遊歩道を通れば、山頂まで約1時間で到着できます。森林浴を楽しみながらさまざまな野草を観察し、山頂では国立公園である猪苗代湖と磐梯山、それから会津盆地の絶景を望むことができます。

山頂近くの峠の公園には、展望台やレストハウス、キャンプ場などがあり、多くの人々が楽しむことができます。昔の地元の人々のように「朝は東から上る太陽を、帰りには沈む夕日を『背なか』に浴びながら」一日を過ごし、当時の雰囲気を体感してみましょう。

ただし、冬期間は背炙り山までの県道が閉鎖されるため、アクセスが制限されます。

背炙り山での自然を満喫し、レクリエーションの森でリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

東北地方には、美しい自然に囲まれた魅力的な森林浴スポットがたくさんあります。今回ご紹介した13の名所は、それぞれ異なる魅力がありますが、共通して心身を癒すことができる素晴らしい場所です。これを機に、東北の森林浴の森を巡る旅を計画してみてはいかがでしょうか。きっと、日頃の喧騒から離れ、リフレッシュできる旅になることでしょう。

森林浴の森100選とは？

「森林浴の森100選」は、1986年に緑の文明学会・緑の文明総合研究所が選考しましたが、現在は選考基準など明確な情報がわかっていません。

それゆえに、東北地方の森林浴の森13選を訪れることで、自分だけのお気に入りのスポットを見つける冒険に出かけてみましょう。